土木施工管理技士とは
土木施工管理技士は、建設業法第27条第1項に基づき国土交通大臣指定機関が実施する国家試験であり、建設系の「施工管理技士」のひとつです。
1級と2級に分かれており、それぞれ学科試験と実地試験の両方に受かってはじめて資格を得られます。
国家試験は一般財団法人全国建設研修センターが実施しています。
- 1級は年1回実施。
- 2級は年2回実施。
土木施工管理技士は誰もが受験できる資格ではなく、受験資格を満たさなければ受験することができません。
2級土木施工管理技士
2級土木施工管理技士は業務が制限されてはいますが、資格を保有すると主任技術者として働くこともできます。また、2級を取得すれば1級の資格試験がスムーズに受けられます。
2級土木施工管理技士の試験は、
- 土木
- 鋼構造物塗装
- 薬液注入
の3種類で、それぞれ学科試験と実技試験があります。
学科試験の合格率は平均60%前後。四肢択一のマークシート方式で、合格ラインは年度により補正されることもありますが60%以上の正解で合格できます。
その後の実地試験は記述式なこともあり、合格率の平均は40%前後と、学科試験よりもやや低くなっています。
1級土木施工管理技士
受験資格を得るために、土木や工学系といった指定学科を卒業し実務経験を重ねる方法や、2級土木施工管理技士を取得後、実務経験を重ねる方法などがあり、資格取得へのハードルが高く合格率はもとより、そこまでの道のりも困難でした。
しかし2021年度の4月より受験資格が緩和されることになりました。
これまでは2級合格後5年間は実務経験が必要でしたが、2021年度からは実務経験が不要となりました。(2級の第二次検定合格者が1級の第一次検定を受験する場合に限って受験資格は不要)
加えて、第一次検定の合格者には新しい資格である「技士補」が付与されることとなり、技士補が付与されると第一次検定が免除されて第二次検定を何度でも受験できるとのことです。施工管理技士に1級と2級があるように、技士補にも1級と2級があります。)
技士補の存在によって監理技術者の配置義務が緩和されるので、施工管理技士を目指す方にとっては、2021年からの受験は大きなチャンスですね!
1級土木施工管理技士の合格率ですが、第一次検定(学科)の合格率は平均55%。
さほど低くありませんが、第二次検定(実地)では3~4割の合格率となり最終的な資格取得の場面では狭き門となることがわかります。
これからは現場専任の1級技士補がいれば、監理技術者(1級施工管理技士)は2つの現場を兼任できます。
現場専任の1級技士補は、1級の技士補であって「主任技術者(2級施工管理技士)」の資格を持っている者に限るとあるので、2級を受験合格後、1級受験というのがお薦めになります。